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液体と気体・軟質部材との混在クッション

液体と気体・軟質部材との混在クッション

【課題】内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の着座又は横臥等を容易に行わせることができるとともに、クッション全体の重量を小さくすることができる液体と気体・軟質部材との混在クッションを提供する。
【解決手段】可撓性部材から成るクッション本体1と、クッション本体1内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間2aと、収容空間2aを所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部3~7と、堰部3~7で区分けされた領域間で、液体を流入又は流出させるオリフィス部a~jとを備えた液体と気体・軟質部材との混在クッションであって、クッション本体1の所定の領域を、液体内蔵領域2aと、その他の領域2bに分け、その他の領域2bに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るものである。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性部材から成るクッション本体と、該クッション本体内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間と、該収容空間を所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部と、該堰部で区分けされた領域間で、前記液体を流入又は流出させるオリフィス部とを備えた液体と気体・軟質部材との混在クッションに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、寝たきり患者などの床ずれを防止したり、快適な睡眠を実現するために、水などの液体を多量に充満させた液体袋を寝具全体に配置したウォーターベッドが開発されている。このウォーターベッドは、使用者の体圧を受けてベッド表面が大きく窪み、体圧を分散させることができるものである。また、特許文献1に示すように、液体袋が隔壁により複数の領域に仕切られ、領域間は、オリフィス孔で相互に連通された流体圧利用クッションがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-23793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のウォーターベッドや流体圧利用クッションでは、着座や横臥によって荷重が付加されると、内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の着座又は横臥等を容易に行わせることができるものの、内部に多量の液体が充満されていることから、クッション全体の重量が極めて大きくなってしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の着座又は横臥等を容易に行わせることができるとともに、クッション全体の重量を小さくすることができる液体と気体・軟質部材との混在クッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、可撓性部材から成るクッション本体と、該クッション本体内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間と、該収容空間を所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部と、該堰部で区分けされた領域間で、前記液体を流入又は流出させるオリフィス部とを備えた液体と気体・軟質部材との混在クッションであって、前記クッション本体の所定の領域を、液体内蔵領域と、その他の領域に分け、その他の領域に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成ることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の液体と気体・軟質部材との混在クッションにおいて、前記軟質部材及び/又は気体は、前記クッション本体の周縁に位置する領域に収容させて成ることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の液体と気体・軟質部材との混在クッションにおいて、前記軟質部材は、羽毛、羊毛、真綿、綿などの天然繊維、合成繊維、或いは前記天然繊維と合成繊維との混合物、植物繊維の積層体、又は不織布から成ることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の液体と気体・軟質部材との混在クッションにおいて、前記軟質部材は、発泡ゴム又は発泡ウレタンから成ることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載の液体と気体・軟質部材との混在クッションにおいて、前記クッション本体の上部及び/又は下部を可撓性部材で覆い、前記クッション本体と可撓性部材の間をある領域で区分けし、その領域内に前記軟質部材及び/又は気体を封入させて成ることを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1~5の何れか1つに記載の液体と気体・軟質部材との混在クッションにおいて、椅子の着座部若しくは背もたれ部、腰当て、肘当て、敷き布団、敷きマット、マットレス、枕、足置き又は履き物の内部の何れか任意に装着されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、クッション本体の所定の領域を、液体内蔵領域と、その他の領域に分け、その他の領域に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の着座又は横臥等を容易に行わせ、且つ、姿勢変更に迅速に対応することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部でクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す平面図
【図2】図1におけるII-II線断面図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す平面図
【図4】本発明の第3の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す平面図
【図5】本発明の第4の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す断面図
【図6】本発明の第5の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す側面図
【図7】本発明の第5の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションを示す平面図
【図8】本発明の実施例及び比較例の実験結果を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションは、椅子等の座面に敷かれて、あるいは椅子等の座面内に挿入されて、人の臀部を弾力を持って支持するための着座用クッションに適用されたものであり、図1及び図2に示すように、上下2枚の柔軟な合成樹脂シートを熱溶着して内部に液体を収容可能な収容空間2aを形成して成るクッション本体1と、クッション本体1内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間2aと、該収容空間2aを所定位置に応じた大きさの領域(領域A~領域C)で区分けする堰部3~7と、該堰部3~7で区分けされた領域(領域A~領域C)間で、液体を流入又は流出させるオリフィス部(a~j)とを備えたものであって、クッション本体1の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間2a)と、その他の領域2bに分け、その他の領域2bに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るものとされている。
【0015】
クッション本体1は、全体形状が椅子の座面に合致して載置され得るよう形成されており、図1においては、上部が着座する人の脚側(背もたれと反対側)となるよう椅子の座面の上部あるいは内部に設置される。尚、クッション本体1の材質は、弾力に富み、且つ所定の耐久性及び可撓性を有していて、液体が実質的に短時間で透過せず、液体を少なくとも3ヶ月以上封止することができる性能を有していればよく、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)や、別の材料(種々プラスチックスや合成樹脂等)を用いることができる。しかして、クッション本体1においては、縁部の溶着部1aにて密封されており、収容空間2a内で液体を流動可能に保持し、長期間封止され得るようになっている。
【0016】
収容空間2a内に収容される液体は、粘度が常温で1~5000センチポイズ(cp)、特に10~2000cpの流動性の液体であればよく、例えば水或いは多価アルコールの水溶液(特に水とプロピレングリコール等を混合して得られた不凍性の混合液等)から成るものである。液体を水とすれば、より安価に着座用クッションを製造することができるとともに、収容空間に封入される液体を水と多価アルコールとの混合液とすれば、クッション本体内で液体が凍ってしまうことを回避することができ、また、長期間使用してもクッション本体を透過して外部へ発散してしまうのを抑制することができる。尚、収容空間2a内に収容される液体を水のみ(微量の添加物を含有するものを含む)或いは多価アルコールのみとしてもよい。さらに、道路凍結防止剤として用いられている塩化カルシウムを混合した水溶液であってもよい。尚、クッション本体1には、収容空間2aに通じる注入口1bが形成されており、当該注入口1bから液体を注入した後、溶着されて封止されるようになっている。
【0017】
堰部3~8は、2枚の合成樹脂シート(厚さが10~1000μm、特に50~800μmである合成樹脂シートが好ましい。)を熱溶着させ、収容空間2aを臀部領域Aと、太腿領域Cと、臀部領域A及び太腿領域Cとの間の中間領域Bとに区分けし、且つこれら臀部領域A、中間領域B及び太腿領域Cを左右に区分けするものである。即ち、人が着座した際の太腿に位置する領域が太腿領域C、臀部に位置する領域が臀部領域A、それらの中間の領域が中間領域Bとなるよう、堰部3~6が形成されるとともに、それら領域を左右に区分けすべく堰部7が形成されているのである。
【0018】
ここで、臀部領域Aは、他の領域に比べて大きな面積に設定されており、着座した人の臀部を確実に保持し得るよう構成されている。また、中間領域Bは、他の領域に比べて小さな面積に設定されており、液体の流動速度を遅らせ、ダンピングの効果を持たせるようにしている。更に、クッション本体1の周縁に位置する領域2b(収容空間2aの外側の領域)には、軟質部材及び/又は気体が収容されている。
【0019】
この軟質部材及び/又は気体は、収容空間2a内に収容された液体よりも比重が低いものであり、軟質部材とした場合、例えば羽毛、羊毛、真綿、綿などの天然繊維、合成繊維、或いは前記天然繊維と合成繊維との混合物、植物繊維の積層体、又は不織布から成るものである。また、かかる軟質部材に代えて、発泡ゴム又は発泡ウレタンから成るものとしてもよい。
【0020】
一方、堰部3、5は、臀部領域Aと中間領域Bとを区分けするためのもので、その両端が離間してオリフィス部a、b及びe、fが形成されている。かかるオリフィス部a、b及びe、fは、臀部領域Aと中間領域Bとの間で液体を流入、流出させ得るもので、着座時において臀部領域Aに荷重が付加された際には当該臀部領域Aの液体を中間領域Bに向かって液体が流動するとともに、中間領域Bに荷重が付加された際には当該中間領域Bの液体を臀部領域A及び太腿領域Cに向かって液体が流動するよう構成されている。
【0021】
堰部4、6は、太腿領域Cと中間領域Bとを区分けするためのもので、その両端が離間してオリフィス部c、d及びg、hが形成されている。かかるオリフィス部c、d及びg、hは、太腿領域Cと中間領域Bとの間で液体を流動させ得るもので、着座時において太腿領域Cに荷重が付加された際には当該太腿領域Cの液体を中間領域Bに向かって液体が流動するとともに、中間領域Bに荷重が付加された際には当該中間領域Bの液体を臀部領域A及び太腿領域Cに向かって液体が流動するよう構成されている。
【0022】
堰部7は、臀部領域A、中間領域B及び太腿領域Cを左右に区分けするためのもので、堰部7の両端が離間してオリフィス部i、jが形成されている。オリフィス部iは、左右の臀部領域A間で液体を流動させ得るものであり、着座時において臀部領域Aの右側に荷重が付加された際には左側の臀部領域Aに向かって液体が流動するとともに、当該臀部領域Aの左側に荷重が付加された際には右側の臀部領域Aに向かって液体が流動するよう構成されている。
【0023】
尚、オリフィス部jは、オリフィス部b及びfと連通して形成されており、クッション本体1の左側に荷重が付加された際、右側の臀部領域A及び中間領域B、更には太腿領域Cに向かって液体が流動するとともに、クッション本体1の右側に荷重が付加された際、左側の臀部領域A及び中間領域B、更には太腿領域Cに向かって液体が流動するよう構成されている。更に、各オリフィス部は、人の着座時及び上半身重心移動時にある時間遅れで液体が追従して流動し得るよう形成されているので、クッション本体1を人の姿勢変化に良好に追従させることができる。
【0024】
上記実施形態によれば、クッション本体1における収容空間2aを人の着座位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部3~7と、該堰部3~7で区分けされた領域間で液体が流動するオリフィス部a~jとを具備しているので、着座時の臀部に対する追従性に優れ、且つ、臀部の形状に適合しつつ着座部位に応じた変形を行わせて座圧を分散させることができる。即ち、着座時にクッション本体1に対して荷重が付与されると、堰部3~7やオリフィス部a~jによって内部の液体が収容空間2aの略全域における所望方向に流動し、安定したクッション性及び座圧の分散を図ることができるのである。
【0025】
更に、本実施形態によれば、クッション本体1の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間2a)と、その他の領域2bに分け、その他の領域2bに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の着座等を容易に行わせ、且つ、姿勢変更に迅速に追従することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部でクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【0026】
加えて、本実施形態によれば、軟質部材及び/又は気体は、クッション本体1の周縁に位置する領域2b(収容空間2aの外側)に収容させて成るので、着座した場合の安定感をより向上させることができる。即ち、本実施形態においては、着座時の荷重の分散に加えて安定感を得ることができ、クッションとしての機能性をより向上させることができるのである。これは、他のクッション(椅子の背もたれ部、腰当て、肘当て、敷き布団、敷きマット、マットレス、枕、足置き、履き物の内部又はベッド用敷物に装着されるべきクッション)として応用した場合も同様であり、安定感を得ることができる。
【0027】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションは、寝具用マットに適用されたものであり、図3に示すように、上下2枚の柔軟な合成樹脂シートを熱溶着して内部に液体を収容可能な収容空間9aを形成して成るクッション本体8と、クッション本体8内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間9aと、該収容空間9aを所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部10~19と、該堰部10~19で区分けされた領域間で、液体を流入又は流出させるオリフィス部とを備えたものであって、クッション本体8の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間9a)と、その他の領域9bに分け、その他の領域9bに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るものとされている。
【0028】
収容空間9aに収容される液体、及びその他の領域9bに収容される「液体(収容空間9aに収容された液体)よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気」については、上記第1の実施形態と同様である。尚、クッション本体8においては、縁部の溶着部8aにて密封されており、収容空間8a内で液体を流動可能に保持し、長期間封止され得るようになっている。本実施形態においても、第1の実施形態と同様、クッション本体8には、収容空間9aに通じる注入口8bが形成されており、当該注入口8bから液体を注入した後、溶着されて封止されるようになっている。
【0029】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、クッション本体8の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間9a)と、その他の領域9bに分け、その他の領域9bに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の横臥等を容易に行わせることができ、且つ、姿勢変更に迅速に追従することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部ではクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【0030】
加えて、本実施形態によれば、軟質部材及び/又は気体は、クッション本体8の周縁に位置する領域9b(収容空間9aの外側)に収容させて成るので、横臥した場合の安定感をより向上させることができる。即ち、本実施形態においては、横臥時の荷重の分散に加えて安定感を得ることができ、クッションとしての機能性をより向上させることができるのである。
【0031】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションは、寝具用マットに適用されたものであり、図4に示すように、上下2枚の柔軟な合成樹脂シートを熱溶着して内部に液体を収容可能な収容空間(21a、21b)を形成して成るクッション本体20と、クッション本体20内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間(21a、21b)と、該収容空間(21a、21b)を所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部22~31と、該堰部22~31で区分けされた領域間で、液体を流入又は流出させるオリフィス部とを備えたものであって、クッション本体20の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間21a、21b)と、その他の領域21cに分け、その他の領域21cに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るものとされている。
【0032】
収容空間(21a、21b)は、隣接する一対の密封空間から成る点で第2の実施形態と相違するものの、当該収容空間(21a、21b)に収容される液体、及びその他の領域21cに収容される「液体(収容空間21a、21bに収容された液体)よりも比重が低い軟質部材及び/又は気体」については、上記第1、2の実施形態と同様である。尚、クッション本体20においては、縁部の溶着部20aにて密封されており、収容空間21a、21b内でそれぞれ液体を流動可能に保持し、長期間封止され得るようになっている。本実施形態においても、第1、2の実施形態と同様、クッション本体20には、収容空間(21a、21b)に通じる注入口20b、20cがそれぞれ形成されており、当該注入口20b、20cから液体を注入した後、溶着されて封止されるようになっている。
【0033】
本実施形態によれば、第1、2の実施形態と同様、クッション本体20の所定の領域を、液体内蔵領域(収容空間21a、21b)と、その他の領域21cに分け、その他の領域21cに液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の横臥等を容易に行わせ、且つ、姿勢変更に迅速に追従することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部ではクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【0034】
加えて、本実施形態によれば、軟質部材及び/又は気体は、クッション本体20の周縁に位置する領域21c(収容空間21a、21bの外側)に収容させて成るので、横臥した場合の安定感をより向上させることができる。即ち、本実施形態においては、横臥時の荷重の分散に加えて安定感を得ることができ、クッションとしての機能性をより向上させることができるのである。
【0035】
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションは、寝具用マットに適用されたものであり、図5に示すように、クッション本体32の上部及び/又は下部を可撓性部材34で覆い、クッション本体32と可撓性部材34の間をある領域(33e~33h)で区分けし、その領域(33e~33h)内に第1~第3の実施形態で示した如き軟質部材及び/又は気体(封入させた液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は気体)を封入させて成るものである。また、本実施形態においては、領域33a、33bが液体を収容した収容空間を成すとともに、当該領域33a、33bに、第1~第3の実施形態で示した如き堰部と、オリフィス部とが形成されている。尚、図5中符号32aは、クッション本体32や可撓性部材34の溶着部を示している。
【0036】
本実施形態によれば、第1~3の実施形態と同様、クッション本体32の所定の領域を、液体内蔵領域33a、33bと、その他の領域33c、33d、及び33e~33hに分け、その他の領域に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の横臥等を容易に行わせ、且つ、姿勢変更に迅速に追従することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部ではクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【0037】
加えて、本実施形態によれば、軟質部材及び/又は気体は、クッション本体32の周縁に位置する領域33c、33dに収容させて成るので、横臥した場合の安定感をより向上させることができる。即ち、本実施形態においては、横臥時の荷重の分散に加えて安定感を得ることができ、クッションとしての機能性をより向上させることができるのである。更に、クッション本体32の上部及び/又は下部を可撓性部材34で覆い、クッション本体32と可撓性部材34の間をある領域(33e~33h)で区分けし、その領域(33e~33h)内に第1~第3の実施形態で示した如き軟質部材及び/又は気体(封入させた液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は気体)を封入させて成るので、上下の所定領域に軟質部材及び/又は気体を収容させることができるとともに、体圧分散特性を変化させることができ、且つ、水洗い等を容易に行うことができる。
【0038】
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションは、足置きに適用されたものであり、図6、7に示すように、クッション本体35と、液体を内蔵した液体内蔵領域36と、第1~第3の実施形態で示した如き軟質部材及び/又は気体(封入させた液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は気体)を封入させたその他の領域37が形成されて成るものである。本実施形態においては、領域36が液体を収容した収容空間を成すとともに、当該領域36に、第1~第3の実施形態で示した如き堰部と、オリフィス部とが形成されている。
【0039】
本実施形態によれば、先の実施形態と同様、クッション本体35の所定の領域を、液体内蔵領域36と、その他の領域37に分け、その他の領域37に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成るので、液体部では内部の液体が移動して付加された荷重を分散することができ、長時間の足置き等を容易に行わせ、且つ、姿勢変更に迅速に追従することができるとともに、軟質部材及び/又は気体部ではクッション全体の重量を小さくすることができる。更に、種々の軟質部材を荷重条件に合わせて選択することにより、液体部以外に加わる荷重を好適に分散することができる。
【0040】
加えて、本実施形態によれば、軟質部材及び/又は気体は、クッション本体35の周縁に位置する領域37に収容させて成るので、足を置いた場合の安定感をより向上させることができる。即ち、本実施形態においては、足置き時の荷重の分散に加えて安定感を得ることができ、クッションとしての機能性をより向上させることができるのである。更に、本実施形態においては、図7中B方向に堰が多くなるよう形成されているため、A部(踵部が置かれる部位)からB方向への液体の流れを抑制すると共に、ふくらはぎ部でも足の荷重を受け持ち、踵部の圧力を減少させるようにしている。
【0041】
次に、本発明に係る液体と気体・軟質部材との混在クッションの効果を実証するための実験結果について説明する。
第3の実施形態の如き寝具用マットにおいて、液体としての水を60%、軟質部材を40%収容させたものを実施例1、液体としての水を70%、軟質部材を30%収容させたものを実施例2、汎用のウレタンマットを比較例1、液体としての水を100%収容させたもの(軟質部材なし)を比較例2とし、これらをそれぞれギャッヂアップ機能(角度調整機能)付きベッドに敷き、ギャッヂアップ角度(傾斜角度)を変化させた場合の体圧を測定した。
【0042】
その実験結果を図8に示す。図8において、横軸はギャッヂアップ角度、縦軸は最大体圧を示している。尚、被験者は、年配の被験者(67歳、身長 166(cm)、体重 72(kg)、BMI 26.1)である。かかる実験結果から、液体としての水の量が1/2程度でも体圧分散効果が十分保たれることが分かった。
【産業上の利用可能性】
【0043】
クッション本体の所定の領域を、液体内蔵領域と、その他の領域に分け、その他の領域に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成る液体と気体・軟質部材との混在クッションであれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付与されたもの等にも適用できる。
【符号の説明】
【0044】
1 クッション本体
2a 収容空間
2b その他の領域
3~7 堰部
8 クッション本体
9a 収容空間
9b その他の領域
10~19 堰部
20 クッション本体
20a、20b 収容空間
20c その他の領域
22~31 堰部
32 クッション本体
33a、33b 液体内蔵領域
33c、33d、及び33e~33h その他の領域
34 可撓性部材
35 クッション本体
36 液体内蔵領域
37 その他の領域
a~j オリフィス部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性部材から成るクッション本体と、
該クッション本体内に形成され、液体を流動可能に封入し得る収容空間と、
該収容空間を所定位置に応じた大きさの領域で区分けする堰部と、
該堰部で区分けされた領域間で、前記液体を流入又は流出させるオリフィス部と、
を備えた液体と気体・軟質部材との混在クッションであって、
前記クッション本体の所定の領域を、液体内蔵領域と、その他の領域に分け、その他の領域に液体よりも比重が低い軟質部材及び/又は空気等の気体を収容させて成ることを特徴とする液体と気体・軟質部材との混在クッション。
【請求項2】
前記軟質部材及び/又は気体は、前記クッション本体の周縁に位置する領域に収容させて成ることを特徴とする請求項1記載の液体と気体・軟質部材との混在クッション。
【請求項3】
前記軟質部材は、羽毛、羊毛、真綿、綿などの天然繊維、合成繊維、或いは前記天然繊維と合成繊維との混合物、植物繊維の積層体、又は不織布から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液体と気体・軟質部材との混在クッション。
【請求項4】
前記軟質部材は、発泡ゴム又は発泡ウレタンから成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の液体と気体・軟質部材との混在クッション。
【請求項5】
前記クッション本体の上部及び/又は下部を可撓性部材で覆い、前記クッション本体と可撓性部材の間をある領域で区分けし、その領域内に前記軟質部材及び/又は気体を封入させて成ることを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載の液体と気体・軟質部材との混在クッション。
【請求項6】
椅子の着座部若しくは背もたれ部、腰当て、肘当て、敷き布団、敷きマット、マットレス、枕、足置き又は履き物の内部の何れか任意に装着されることを特徴とする請求項1~5の何れか1つに記載の液体と気体・軟質部材との混在クッション。


【図1】
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【図2】

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【図3】

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【図4】

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【図5】

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【図6】

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【図7】

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【図8】

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